夜灯書房・準備録

小さな個人書店・夜灯書房開店前の日常架空備忘録。店主こと灯し手の興味のあることまるっと。

水曜日:マリメッコ展

シフトの都合でやってきた、たまの平日休み。

平日と休日で露骨に違うといえば美術館の人混み、ということで、意気揚々と混雑必至なお目当ての展覧会に足を運びました。

正しくは、足を運ぼうと駅に向かいながら、ふと思いついて念のためとホームページで開催概要を確認しました。

よりによって、お休みの曜日でした。

……ほう……?

思わず足を止めてしまうほど驚いたのですが、それはそれで仕方ありません。

もうひとつ、近々に行こうと思っていた展覧会はありますが、朝のんびりしすぎて今からだと次の予定までの間に充分楽しめないかも。でもたっぷりインプットするモードだったので何かは観たい。

どうしよう。どうしよう。

そこで手帳を確認し、向かったのは渋谷。

Bunkamuraミュージアムで2月12日までやっている、「マリメッコ展」に、行ってきました。

そもそもマリメッコがどういう会社なのかも知らず、マリメッコといえばウニッコくらいのイメージしかありません。

こんなぼけぼけ疎いわたしでも楽しめるのか、若干懸念しつつ向かいましたが。

結論から言うと、なかなか面白く過ごすことができました。

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マリメッコ展のポスター2種。かわいい!

 

元々はファブリックをデザインし、その生地をもとにシンプルだけれど大胆な洋服を作っていったのが、マリメッコなのだとか。

マリメッコの歴史と活躍したデザイナーの経歴を、彼女らのファブリックデザインやそれを用いたドレス等もあわせて展示していました。

何より、広くて天井も高い美術館の壁にかけられたファブリックの存在感がとても良い。

活躍している方の大半が女性で、女性が女性から自由になれる服やデザインを生み出していたのだということが分かります。

日本人もふたり参加していましたが、どちらも男性だったのは、なんとなく思うところがあったりなんて。日本では男女雇用機会均等法すらなかった頃、海外でデザイナーとして活躍することへのハードルはさぞ高かったのでしょう。

男女の働き方や福祉、ライフスタイルなどにおいて憧れられることの多い北欧を、そんなことからも真似ていければいいのかな。

 

ファブリックデザインの渦に飲み込まれ、このモチーフのポストカードやマスキングテープがあったらどの柄を買うかしらと意気込みつつミュージアムショップに向かったら、そういった類のものは一切ありませんでした……そうか……

せめて布があれば、とも思ったのですが、そんな余裕は受け入れ側にもありませんものね。仕方ない。

好きなデザインを胸に秘めて、ふわふわと会場を後にしたのでした。