夜灯書房・準備録

小さな個人書店・夜灯書房開店前の日常架空備忘録。店主こと灯し手の興味のあることまるっと。

木曜日:ドクター・ストレンジ

皆さまごきげんよう。

ちょっぴり心がしんどいこうやです。

ふはー。

 

さて。

先週の金曜日から日本公開の始まった映画『ドクター・ストレンジ』を観てきました!

観たいと思った理由はほぼ「ベネディクト・カンバーバッチ主演だから」に尽きるのですが、いやはや楽しかったー!(*´ω`*)

マーベル映画ということで、アベンジャーズと同じ系統?の映画?なのですが、もう本当に圧倒的映像美でございました。

 

傲慢な天才脳神経外科医のドクター・ストレンジは、その傲慢さゆえに事故を起こし、神の手ともいえる両手を失います。

救いを求めては裏切られ、一縷の蜘蛛の糸にすがってたどり着いたカトマンズ。そこで摩訶不思議な世界に足を踏み入れることになります……

もうね、本当に、ベネ様は孤高の天才の役がよく似合う。あの長い顔、薄い瞳の色に見つめられると、自らの浅はかさ薄っぺらさを自覚せざるを得なくなるような。

そんな傲慢な彼が、傲慢の理由を見つめ、少しずつ「開いていく」様子が、なんともいえずきゅんとします。

歴代で一番弱いヒーローかもしれない。いえ、持つ力は、さすがの「ヒーロー」といえるかもしれない。しかし、ミスターでもマスターでもない「ドクター」としての誇りを抱いて、闘う様が、カッコいい!

今回敵役といえるのが、カリスマ性と弁舌の特徴的なマッツ・ミケルセン演じるカエシリウス

カエサルを思わせる名を持つ彼は、空虚を抱えて生きていきます。

まさかあんな形でドクターと闘う羽目になるとは思いもよらなかったでしょうが、いやはや良い。

個人的にはモルドやウォンも。笑いを置き忘れてしまったようなウォンの意外な柔軟さがわたしはけっこう好きだったりします。

坊主頭でも美しすぎるエンシェント・ワンは、なんだかどの映画でもこんな役柄かもしれない……や、そういう役になってしまうのが分かるような超絶美貌なのですよね。観終わったあと、某日本の伝説の名で評したら、友人に爆笑されました。

 

そしてね、観るべきはなんといっても、都会の建物を縦横無尽に使ったアクションシーン!

ホグワーツも大人しかったんだなぁと思えるほど自由自在な階段やら壁やら、幾何学模様の床をこれからは素直に見られない気がします。笑

エッシャーは彼らのことを見てあの絵を描いたのではないかと思いたくなるほど、常識と固定観念を覆されていきます。そしてまあもうなんでもいいかー!とただただ口をぽかんと開けて観られてしまう感じがたまらない。

疲れた頭でも理解しやすいストーリーに、鮮烈な印象を残すキャラクター。そしてエンドクレジットに納得しかない映像技術。

いやはや、満足しましたわー。

 

ベネ様のヒゲマントを、亭主関白に見えて尻に敷かれている様子を、堪能したいあなたには特におすすめの映画です。

小さな画面だと目が回ってしまうかもしれないので、大きなスクリーンで、ぽかんとこの世界の流れに身を委ねてみてくださいませ……(●>ω<)b